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週刊中田の経営マガジン
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『不動産取引に絡む犯罪4』レポートをUPしました。

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 週刊 中田の経営マガジン
                                                          NO.492号 (11.10.26)
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 ○  ~ 不動産取引に絡んだ犯罪(4) ~ ○              
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 不動産取引と犯罪。今回のキーワードは、カラーコピーです。
 最近は、コピー機の性能が軒並みアップし、これを利用した犯罪が発生するように
なってきました。では、どうやって、カラーコピーを利用した不正な不動産取引が行な
われるようになってきたのでしょうか。


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1. 何のためにコピーを使って偽造をするのか
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 多くの場合、目的は不動産ではなく、お金です。不動産取引はお金を騙し取るための
手段に過ぎません。つまり、不動産の所有者でない人が、不動産の所有者になりすまし、
売主となり、何も知らない買主にお金を支払わせ、売買代金を受け取ったら、どこかに
逃げてしまうという算段です。お金を騙し取るために、つまり、不動産の所有者であり売主
であるということを信じさせるために、関連書類一式を偽造(コピー)するのです。

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2. 印鑑証明書のコピー
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  不動産取引を完結させるためには、売主の印鑑証明書が必要になります。しかし、最近の
印鑑証明書は、コピーをすると、「複製」または「コピー」さらには「無効」といった文言が浮か
び上がるようにできています。ある不動産詐欺事件に関する訴訟で、ある司法書士が、詐欺
師から(カラーコピーした)印鑑証明書を預かったものの、それがカラーコピーされたものだと
気がつかなかった点につき、大きな過失が認められています。カラーコピーを原本のつもりで、
またそのモノクロコピーをあわせて法務局へ提出して登記の申請をしたにも関わらず、コピー
の方に「複製」という模様が浮かび上がっていないのに気がつかなかったからです。この点、
登記を処理した法務局にも大きな過失が認められています。

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3. 登記済権利証のコピー
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 売買などの不動産取引を完結させるためには、売主の所有している登記済権利証も
必要になります。この登記済権利証は、コピーしても「複製」などといった言葉や模様は
浮かび上がってきません。しかし、カラーコピーには微妙な特徴があります。司法書士は、
新人研修において、カラーコピーの見抜き方を習います。実際、カラーコピーを見抜いて、
詐欺を防いだ司法書士の話しも聞きます。
 しかし、見抜けなったケースもあり、法務局の方でも見抜けず、登記を完了させてしまって、
司法書士とともに訴えられたという事件もあります。そのような事件が少なからず発生する
ようになったことも影響してか、ついに不動産登記法が改正され、新規に登記済権利証は
発行されなくなり、登記識別情報という新しい制度に代わることとなりました。


                                          (担当:清水)


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